4年生インタビュー 総合政策学科 伊藤実音さん
卒業する4年生に、大学時代の学外学修の経験について伺いました!
2020年4月に津田塾大学総合政策学部に入学。コロナ禍で入学式もなく、授業も全てオンラインというスタートでしたが、様々な活動への挑戦や実績が身を結び、2024年4月から日本IBM(株)に入社予定。そんな伊藤さんに、大学時代のことやご自身が大切にしていることについてお聞きしました。
コロナでオンライン授業が続いた入学直後。逆境を糧に
コロナ禍での入学で全てがオンライン授業。そんな状況でも、課外活動やインターンシップに力を入れていきました。特に、大学2年生の時、大学からのメールを見て参加を決めた「ジュニア・アカデメイア」は一番印象深く残っています。「不登校政策」をテーマに他大生とチームを組み、誰一人取り残さない不登校対策とは何かを考えました。結果は「優勝(ジュニア・アカデメイア賞)」! 私自身も不登校の生徒への認識がこのプログラムを通して変わったり、大学の統計の授業がデータを読み取る時に役に立ったり、新しい発見がたくさんありました。特に、不登校の生徒は「学校に行かないことが問題」なのではなく「勉強ができない(機会がない)ことが問題」という不登校問題の本質にも迫ることができました。
また、メンバーと話し合いながら活動する中で、自分の意見をしっかり伝えられるようになったと思います。この経験は、それ以降の活動でも自信になりましたし、役立ちました。
他にも、「つだモンプロジェクト」という学生団体を立ち上げたり、ベンチャー企業でのインターンシップをしました。「つだもんプロジェクト」は千駄ヶ谷キャンパスの近くにあるモンマスティーというカフェとコラボレーションした取り組みのことで、コロナ禍で閑散とした学校と少しでも繋がりを持ちたいという気持ちで立ち上げました。企画は全て学生で行いましたが、実際にモンマスティーさんに提案をしに行く時には先生にも協力してもらいました。津田塾は先生と学生の距離が近く、見守って頂きながら安心して活動することが出来ました。
美容室にアプリを提供しているベンチャー企業でのインターンシップは、社内の契約件数ランキングで1位になったこともありましたが、初めてコンタクトしたお客さんと上手くコミュニケーションが取れなかった挫折もありました。回数を重ねる中で、上手にコミュニケーションを取るには「自分が沢山話す」のではなく「相手に話してもらうこと」が大切だと気がつきました。この経験を通して、知らない人と話す障壁が下がりましたが、結果的には「私は営業活動があまり向いていないかも…」という発見もありました。自分の得意・不得意を知る一つのきっかけでもありました。
経験から学び、未来を選択
最初はなんとなくIT系に進みたいと思い就職活動を始め、活動していく過程で大学のキャリア・センターが提供している「キャリア相談」をたくさん利用しました。ESの書き方や面接練習はもちろん、就職活動していく中で上手くいかなかった時も、キャリアカウンセラーの方にアドバイスをもらっていました。特に、面接に苦手意識があり、なかなか合格が出なかった時、面接は場数を踏むことが大切であるというアドバイスをもらい、考え方を変えて結果にはこだわらず一旦エントリーする!という形で克服していきました。徐々に考えも整理され、自分が経験してきたことを自分の言葉で言語化できるようになりました。
進路を考える際に大きく影響を受けたのは、アルバイト先である空手教室の先生に「あなたは周りのレベルを下げもしないが上げることもない」と言われたことです。インストラクターとして働く自分を見てくださっている方からの客観的な言葉は、自分を見つめ直すきっかけになりました。周囲の環境を吸収し、柔軟に合わせることができるのは長所だと思いますが、「上げることもしない」という自分の特性も受け止め、現状維持ではなく高みを目指したいという意識が芽生えました。就活では色々な出会いがありましたが、OG訪問などでIBMの社員の方にお会いする中で、最終的には社員の皆さんの人柄に惹かれ、こういう方々と一緒に働きたい!と強く思うようになりました。
チャレンジする源とは
コロナ禍で制限だらけの大学生生活でしたが、自分で行動することの大切さを学びました。新しいことに挑戦するときは「やらないで後悔するよりもやって後悔」という気持ちで行動していました。どんな状況でも行動し、挑戦を続けたことで、自分は成長できたと思います。
それでも大変な時は必ずあります。新しい1歩を踏み出す時は、全てを完璧にこなさなくても大丈夫。時には70点でもOKだと思っています笑。優先順位をつけたり、休息日を設けたり、工夫して挑戦し続けました。失敗してしまったとしても、「失敗を失敗と思わずに、糧にすることが大切」です。このマインドは就職活動でも大変役に立ちました。
周りと比べず、自分らしく
総合性政策学部は特にアクティブに活動している生徒がとても多いので刺激をもらうことは良いと思いますが、周りと比べる必要はありませんし、「自分なんて全然…」と過小評価する必要もありません。人は人、自分は自分で大丈夫です。みんなが同じである必要は全くないので、各々がやりたいことを追求できる環境を大切にして、のびのびとしたキャンパスライフを送れば大丈夫だと思います!
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文章:学外学修センター学生スタッフ(岡本萌花)