津田塾大学 学外学修・キャリアセンター

4年生インタビュー 総合政策学科 伊東葉菜さん

卒業する4年生に、大学時代の学外学修の経験について伺いました!

津田塾大学総合政策学部を選んだ理由

担任の英語の先生の勧めがきっかけで津田塾大学を知りました。出身地の千葉県銚子市で地域活性化の活動をしていたこともあり「総合政策学部」に興味を持ち、最終的にそれを活かせる総合型選抜での受験を決めました。共学から女子大に進学することは特に意識しておらず、学べる内容を重視して学校選びをしていました。総合政策学部は文系として入学しても数学に触れる機会がたくさんあり、課題に取り組む中で、データを用いた根拠のあるものを学ぶことに面白さを感じるようになりました。

コロナ禍であったことから入試から入学後の授業もオンラインで行われたため、上京することも含めて不安は大きかったのですが、意外にもオンライン授業は肌に合っていました。授業で一緒になる人ごとにSNSでグループを作り、課題を助け合うなかで自然と友達もできました。
総合政策学部での学びはユニークで、多方面から社会課題解決に向けたアプローチを学べることが特徴だと思います。一番印象に残っているのは1年次のゼミです。初めてジェンダー学について正面から向き合い、女子大としての「津田塾」らしさを感じました。真面目な学生が多く、周りの学生から刺激を受ける機会も多かったです。

大学時代に力を入れた国内での学外学修(インターンなど)

学外での活動、特にインターンに力を入れて活動していました。秋入試で入学が決まっていたため、周囲の勧めで入学前から長期インターンを調べ、上京直後から面接を受け始めました。中高生の頃から書くこと・読むことが好きだったので、「読み書きを仕事にする」ことに興味を持ち、ライターのインターンを1年生の4月から始めました。未経験可のインターン先を探すことに苦労しましたが無事採用され、ネットニュースの題材を自分で探して調査し、記事を執筆する仕事を始めました。テレワークで自分と向き合いながら手探りで仕事を続けるうちに、ある程度自分の中で文章を書く自信がつき、今度は一般企業で活きるようなライティングに挑戦したいという思いから、2年生の時には別の会社でのインターンを決めました。

2社目のスタートアップ企業ではライターとしてインターンを行い、後に営業やSNS運用など、少しずつ業務の幅が広がっていきました。1社目でのインターンと比べ、組織の中で自分が必要とされている役割を常に意識する姿勢が身につきました。
インターンで最も苦労した経験は、チームメンバーのマネジメントです。小さな会社だったのですが、入社後1年くらい経った頃に1週間でチームメンバーが急に0人から4人になったことがありました。リーダーとして業務をまとめるために、マネジメントの本を読んだり、上司に相談したりするなど1ヶ月ほど格闘しました。チームメンバーのほとんどが自分よりも年上で、それぞれの得意分野や仕事のやり方がある中でのマネジメントは本当に大変で、今でも苦手意識があります(笑)。
それまでは学生のインターンとして、1プレイヤーとして仕事に取り組んできましたが、キャリアアップするということはこういうことだと身に染みて感じました。長期間のインターンを経験したからこそ、得られたことが多かったと思います。

そのほか、大学で募集していた香川県の地域活性化施策を考えるプログラムに参加しました。香川県に行くのは初めてでしたが、高校時代からの地方創生への関心もあり、参加することにしました。印象的だったのは、香川大学から参加していた理系の学生が、チームで話したアイデアを、翌日プロトタイプにして作ってきてくれたことです。津田塾から参加していた学生、特に総合政策学部の学生とは違った得意分野をもっていることから、かけ合わさって生まれるアイデアや作品がとても面白かったです。

念願の海外での学外学修-ガラパゴス諸島での環境保護活動

就職活動が早めに終わったので、新型コロナウイルスで断念していた海外での活動準備を本格的に始め、4年生の7月の1ヶ月間をガラパゴス諸島で過ごしました。小さいころからダーウィンやガラパゴス諸島に漠然と興味があり、大学1年の時に見つけたプログラムに3年越しで参加することができました。私はボランティアとしてゾウガメに餌をあげたり、アシカの生態調査を行ったり、ナタで木を切ったりしました。ガラパゴス諸島は生物多様性に溢れた夢のような環境で、日本以外の環境問題に初めて向き合い、様々な国の人々と過ごす貴重な経験でした。

4週間のうち3週間は全く日本人のいない環境で、コミュニケーションは英語のみでした。1対1での会話ではなんとかなったものの、食事の際などは多言語の会話がスピーディーに飛び交い、話についていくことに必死でした。もともと英語に苦手意識はありませんでしたが、話の内容がわかっても自分の考えを表現できないもどかしさから、英語をもっと使えるようになりたいという意欲が高まる経験でした。
海外での活動への参加に一歩踏み出せないという人もいると思いますが、はじめるきっかけは「好奇心」の追求だと思います。私の場合は「本当に100年以上生きる大きい亀がいるの?!会ってみたい!」という気持ちがきっかけでした!一度海外を経験すると、壁がなくなります。将来的には海外の環境問題や社会課題解決にも携わりたいと考えています。

就職活動への向き合い方-社会人との関わりで形成した就職観

「人の人生を支える事業に携わりたい」という軸で、業界にとらわれず、理念に共感できるかで企業を探していました。インターン先のスタートアップ企業の社員さんで大手企業での勤務経験がある方から、両者のメリット・デメリットなどを聞く機会があったのですが、私は裁量と責任を持って組織に貢献していくスタートアップの働き方により魅力を感じました。
就職活動で最も苦労したことは、自己分析の過程で自分の過去と向き合うことと、ベンチャー企業に就職することについての両親の説得です。両親ははじめ大きな安定した企業の方が良いようでしたが、私がなぜこの会社で働きたいかプレゼンをすると、そんなに思いがあるなら、と納得してもらうことができました。人にあまり話したくなかった過去の思い出も、面接の場数を踏むことで、一つのエピソードとして自信を持って話すことができるようになったと思います。大学の学外学修・キャリアセンターは就職活動の初期にオンラインで個別面談を利用し、その後は自力で就職活動を進めました。
私の就職先の決め手は「人」です。仕事内容よりも前にどんな人と一緒に働くかが大事だと気づき、私の人柄を見ていただけているような面談に魅力を感じました。4月から働くことを楽しみにしています。就職活動が苦しくて1ヶ月間お休みしていたこともありますが、なんとかなります。とりつくろわなくても素の自分に魅力を感じてくれる人・企業が必ずいるので、自分を大きく見せすぎず等身大で向き合って、自分と合う企業との出会いを待ちましょう!

大学生活を振り返って

田舎で過ごした中高時代はコミュニティが狭かったこともあり、少し閉塞感を感じていました。大学では上京して広い世界を知り、自由を感じて自分らしく過ごせた4年間だったと思います。もし大学生活をやり直せるのなら、学問的に興味を突き詰める経験をもっとしてみたかったと思う一方で、社会人になってからも一点を突き詰める学びよりは、点と点を線で繋ぐような学びを続けていきたいとも考えています。私は自分の行動が社会に対してポジティブな影響をもたらしていることにモチベーションを感じるので、今後も社会課題の解決のために尽力していきたいです。

受験生・後輩へのメッセージ

津田塾大学は学業が大変だと聞くこともあるかもしれませんが、総合政策学部は友達と協力して授業や課題に取り組んでいればなんとかなります!みんなそれぞれが何かに挑戦していて、学業も学外活動も自分の時間も大事にしたい・メリハリのある大学生活を送りたいという方にぴったりの環境だと思います。
インターンや海外の活動に興味があっても不安が先立って挑戦できない人には、「まずはやってみる」ことをおすすめします。自分はなにもできていないと思っていても、自分で調べたり学外学修・キャリアセンターにちょっと相談したりしている時点で、最初の一歩目は踏み出せています。あとは自信を持って前に進みましょう!!

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文章:学外学修・キャリアセンター学生スタッフ(白石玲奈)