津田塾大学 学外学修・キャリアセンター

2019年度の学外学修

平成が終わり令和の時代が始まった2019年度も250人を超す学生が学外学修活動に参加してくれました。19年度も1年生の参加率が高く、総参加者の43%を1年生が占めました。ギャップターム制度が始まった当初から、入学直後の学生たちに参加してもらうことを期待していたので、その成果が表れていることを嬉しく思います。海外渡航者も25か国・地域に約80人となりました。昨年よりも海外渡航総数は減りました一方で渡航先は多様化しました。

学外学修の制度は、文部科学省の大学教育再生加速プログラム(AP)として始まりました。2015年度に本学はAPテーマIV「長期学外学修プログラム(ギャップイヤー)」の選定校となり、2019年度までの5年間で学年暦、カリキュラムの改定を進め、学外学修センターを創設して学生たちが学外学修に参加するための環境を整えてきました。その結果、2017年度に4ターム制となって以来、19年度までの3年間で800人を超える学生が学外学修に参加してくれました。

APは19年度で終了しましたが、本学の学外学修制度は今後も継続していきます。これからも学生たちが充実した学生生活を過ごせるよう努めて参ります。

インデペンデントスタディ

2019年度も名立たる企業とのコラボレーションが実現しました。日本航空での研修は募集開始から大きな反響があり、多くの応募者から22人の学生が選抜され実習に臨みました。「日本航空が持続的開発目標(SDGs)の達成に向けて取り組むべき活動を考案せよ」という課題を与えられ、参加学生たちはグループで悩みながらも熱心に取り組んでいました。実習時には整備場や、パイロット、客室乗務員の方達の搭乗前の仕事ぶりなど、普段見ることのできない様子も見学する機会も得て非常に充実した体験ができました。

2019年度で3回目となる朝日新聞での研修は、朝日新聞の名物コラム「ひと」欄執筆を学生たちが体験するものでした。参加した17人の学生が、朝日新聞の講師陣からノウハウを学び、自ら選んだ取材対象に交渉し、取材、執筆まで行いました。最終日にはそれぞれ執筆した記事を発表する機会があり、講師陣からフィードバックを得ることができました。

日本IBMでは「2030年の世界における課題とソリューション」という課題に30人以上の学生たちが取り組みました。IBMのコンサルタントの方達から2030年に世界はどのようになっているか、現在のトレンドなどを学びながら、「労働市場」、「高齢化」、「世界の格差」、「教育」というテーマについて、チームでソリューションを考案しました。

日立グループの情報通信分野の中核を担う日立システムズとも初めての共同企画が実現しました。同社の講師陣から IT の基礎知識、システムエンジニア (SE )の役割、プロジェクトマネジメントを学び、同社から提供される課題に学生たちが取り組みました。参加学生たちは、同社が開発した「マネジメントすごろく」を使い、ゲーム感覚でマネジメントについて学ぶことができました。その後、「IT業界・SEの理解を踏まえ、日立システムズを女性の学生にアピールするためのイベントやコンテンツを検討する」という課題に取り組み、若い世代ならではの案を社員の皆さんにプレゼンしました。

企業とのコラボレーション以外にも新しい取り組みがありました。香川大学、芝浦工業大学との共同事業として、三大学の学生が共に香川県において様々な取り組みに挑戦するプログラムでは、学生たちが小豆島、善通寺といった香川県の観光地で、地域のプロモーションやものづくりに関する体験実習に参加しました。普段東京で勉強している津田塾生にとっては、地域で他大生と共同して活動することが新鮮で刺激的であったようです。

インターンシップ

2019年度は55人の学生が国内外のインターンシップに参加しました。例年受け入れていただいているパソナグループ、国際協力推進協会(APIC)、ETIC.ほか、19年度は台湾でのインターンシップに多くの学生が参加しました。

また、トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラムに選出された本学の学生たちが、ニュージーランド、オランダ、タイ、アメリカ(アラスカ)で長期のインターンシップに参加しました。海外でのインターンシップに活発に参加しているのが津田塾生の特色といえるでしょう。事後学習では、独りで海外に渡航し、もがきながらも目標に向かって活動した旨の報告を受け、彼女たちの成長が感じられました。

サービスラーニング

ボランティア活動についても、2019年度は60人以上の学生が参加しました。18年度から始まった小平市の小中学校でのボランティア活動にも50人以上が参加し、授業補助、部活動指導補助、自習支援などに関わりました。また2019年度は、新規取り組みとして成田国際空港周辺での通訳ボランティアの活動に本学の学生が参加しました。トランジットが長い観光客の方、空港周辺に宿泊している観光客の方を対象に空港周辺の市や町を案内する活動で、普段英語を一生懸命学んでいる津田塾生にとっては、自分たちの英語力を実践で活かせる機会にもなりました。