津田塾大学 学外学修・キャリアセンター

聞き手:学外学修センター学生スタッフ

Q1、初めて学外学修などのインデペンデントスタディに参加されたのが1年生の春休みで、(今3年生で、)4ターム制が始まった最初の年に学外学修に参加された訳ですが、そのモチベーションはどこにあったのでしょうか。

A1、きっかけは1年の夏の第2タームにやり損ねたので、春休みこそはと思ってて。夏休み2か月弱あるのでどこか行こうと思ってたんですけど、授業の方が魅力的すぎて授業を取ってたら1か月しか夏休み残ってなくて何もできませんでした。春休みは2か月丸々あるのでどこかいこうと思って探しました。

Q2、アメリカはずっと高校生の頃から憧れがあったのですか?

A2、アメリカ自体には旅行で行ったことがあったので、特にアメリカにこだわっていた訳ではなかったのですが、英語力の向上と英語を使った何かをしたかったのがきっかけでした。

Q3、これまでに参加された海外のプログラム(語学学校でのインターンシップ)と国内のプログラム(小学校でのボランティア)は随分とかけ離れている印象ですが、共通点とか長所短所とかあれば教えてください。

A3、共通点は英語教育につながっているというところだと思います。アメリカのインターンは、ジャンルの希望を聞かれました。当時は観光、ホテルとかに興味があって教職を取ってますって少し言った程度だったのですが、それを聞いて(エージェント側が)語学学校を紹介してくれました。語学学校は英語圏じゃない人がアメリカで英語を勉強しに来てて、小学校のボランティアでも英語教育に関係しているので共通していると思います。

Q4、G・Rさんが今3年生で、クオーター制が始まってから入学した学生さんですよね。クオーター制に関しては入学当初どう思っていましたか?

A4、よかったと思っています。2か月弱あるので第2タームだけにある授業も趣味程度でもできるし、やりたいことを深めることもできると思っています。私は否定的な考えはもっていたわけではなかったですが、1年生の時は、第二タームは入学してすぐくるので、少しバタバタしていました。

Q5、先ほど第2タームの授業が魅力的だったという話が出たと思うんですけど具体的にどの授業が魅力的だったり、楽しかったですか?

A5、大学に入学したときにとりたかったのが語学だったので、スペイン語が第二外国語なんですけど、(第2タームの時に)ドイツ語を受講しました。ITパスポートの講習を受けたり、1、3、4タームではできないことをやりたいなと思ってました。

Q6、少し順番が前後してしまうんですけど、アメリカにいくとか、1年生の春休みって結構入ったばっかりじゃないですか。1年生にとってはインターンって結構ハードルが高いイメージがあるんですよね。その時に「インターンに行くよ」って言った時の周りの友達の反応とか、親の反応とか、そういう周囲の(反応は)どうでしたか??意識高いねえって言われたり?

A6、言われました。インターンっていうと、「え?」みたいな反応で、「留学じゃないの?」とかよく聞かれました。「インターンって3年生とかでやるものではないの?」という反応もありました。アメリカとかだと就職前のやつだから、何でいるの?何でいるのっていうか、どうして?何なの?みたいなことは言われたりしたときに、なんか違うのかな、自分他と違うのかなって思ったりしました。でも、あのタイミングでいけたから、英語のスキルがアップしたと思うので、やっぱり行ってよかったなって思います。親は結構「なんでもやっちゃいな」って感じだったので、「お金が必要だったらプレゼンして」って感じでした。「理由があれば出すよ」と言ってくれました。周りは、「いないの?2か月もいないんだ。」みたいな感じでした。

Q7、アメリカへは旅行で行かれたこともあると伺いましたが、留学で行くのと、旅行で行くのと、インターンで行くのってそれぞれどういう良さ、もしくは不便さがあると思いますか?

A7、留学では行ったことがないのですが、旅行は家族旅行でした。しかも、父が英語喋れるから、自分何もしなくても生きていける。正直子供だったのでそのころ英語分からなかったんですが、誰かがいる、というのが旅行ですよね。一方、留学でもインターンでも1人だと自分で全部準備しないといけないし、ミスとかもチェックしないといけないし、スリにも気を付けないといけないし、トイレ行くときも気を付けないといけない。全部自分だし、自分で責任があるし、気を付けないといけないというのは1人ならでは。そこでインターンと留学の違いになってくるのかなと思うんですけど、インターンってやっぱり仕事だから責任もあるし下手なことできないというのと、受け身じゃなくて自分から仕事をもらいにいかないといけない。アメリカっていう国柄かもしれないですけど、サービスの提供の立場なので、自ら動いたりしたことは、今の自分の強味かなって思います。

Q8、留学をしなかった理由で大きかったのは、自分でいろいろできるし、対価に見合ったものを得られるから留学じゃなくてインターンを選ばれたのですか?

A8、はい。なんか留学行ったら遊んじゃいそうだったので。インターン中は、それこそホームシックする暇も忙しくてなかったんですよ。ボストンの観光もなかなかできなくて。仕事はそんなにないけど、全てに時間がかかっちゃう。例えばあれ作ってって言われても、英語のwordみるの初めてだったから、いつもと違うので全部に時間がかかりました。8時から5時まで働いてたんですけど、5時まで働いた後にその後遊びに行く余裕というか気力も体力もなかったです。語学学校の生徒さんはネイティブの方はいないのですが、働いてる側はネイティブの方しかいないから、正しい発音のシャワーをいっぱい浴びているようで、私としては、留学よりもインターンは得るもの大きいと感じました。

Q9、1年生、2年生の中で、参加したいなって思うけど、周りからの目っていうか、自分の気持ちだけだと踏み出せない子っていると思うんですよね。「意識高いんじゃないか」とかに捉えられたら怖いな、みたいな。そういう人に対してアドバイスがあればお願いします。

A9、なんで行きたいのかを考えることが必要だと思います。周りを気にしてできないんだったら行くべきじゃないっていうのは厳しい言い方かもしれませんが、何で行きたいかがわかると周りの目は気にならなくなると思うんです。単位がもらえるとか、お金がもらえるとか、そういうメリットがないと動けないのには違和感があります。やった結果としてなにか出てきたらすごく嬉しいじゃないですか。でもそれを得るために働くっていうのは、きつくないですか?周りの目を気にしたり、これはこんなはずじゃなかったとかなっちゃうから、行きたいと思ったら行くべきだし、それが気になるんだったら、別のプログラムに変えるべきなんじゃないかと。海外に行くことに何か言われるのであれば別に海外に行かなくてもいい。私は田舎者だから都会がすごく新鮮だけど、都会の人にとっては田舎が新鮮に感じるかもしれない。私は北の出身なので南に興味があるし、関東の人が関西に行ってみると面白いかも。そういうのも有りだし、第2タームの授業に出て、英文の人だったら国際関係学科(以下、国関)の授業を、国関の人だったら、言語学の授業を取ってみたり。自分の知見を広げる方でも全然いいと思います。

Q10、学外学修のプログラムがあるからといってそれをメリットの為に利用するのではなくて、メリットを考えて動くよりもしたいことをすべきということですね。

A10、それこそバイトを、お金を貯める目的ではなくてもして、それで何か得られるものがあったりとかあるんじゃないかと思います。例えば塾のバイトで子供100人見る、1人の子供の成長をみる、とか毎日子供を見ることなんて普段できないことですよね。だから学外学修の選択先も色々ありますが、私は小学校でのボランティアは英語教育ができるから選びました。中学校で部活を見るのは私のしたいこととは違うなと思って。

Q11、自分がしたいことって、このインターンの経験が大きかったのですか?それとも昔からなりたかったのですか?

A11、高校卒業の時に「夢は何?」って聞かれたときに、「世界一周です」って言ったんです。「職業的は?」と言われても「ないです」と。その時「先生になりそうだね」っ言われたんですよ。その時は軽く「なりませんよ~」って言ったけど、津田に入って英文学科で教職取るってお得だよ、って言われました。お得なら、と思って始めた感じなので、高校から先生になることを目指していたわけではありません。興味の端の方にちらっと教育があったという感じ。今振り返った時にこのインターンで語学学校に行ってたことは大きかったのかなって思いました。英語に困ってる人って日本人だけじゃないんだなと気づけました。自分よりも年上で、仕事してるのにそれでも英語勉強しに来てる人に出会ったことで、そういう人の助けになりたいと思うようになりました。入学したときは英文学科に入ったので英語を使う仕事をしたいなと思っていました。浅草の通訳のボランティアとか観光地のボランティアとかを考えていたんですけど、今は完全に学校教育の方にシフトして英語を教える仕事をしたいと考えています。小学校で2020年から英語は必修化されますけど、先生たちの準備が間に合っていないと感じ、それもどうにかしたいなっていうのもありました。あと、言語学を専門でやってきたのを活かせるのかなっていうので、今言語教育をやりたいなって思ってます。津田塾では小学校の教員免許は取れないので、中高の免許を取るか、他の場所で英語を教えるか、それはまだはっきりと決まってはいないんですけど、そういう風に考えています。

Q12、小学校ボランティアって中高の英語とまた違うと思います。こういう所が難しいなあとか教育の所で難しいと思ったことはありますか。

A12、惹きつけるっていう点では子供は本当に集中力が続かないから、どう注意を向かせるかとか考えました。小学校の先生は子供の扱いに慣れてるから、生徒を指したりとか、急に指したり、立ち位置とか、電子黒板をどう扱うかとかみてると、「ああ、さすがだなあ」って思います。大学の勉強だけではなく実際いかないと分からないことがありました。教科書をどう使ってるのかとかを見れるのは良かったです。大学で学べないことを学べた充実感があります。

Q13、小平の学校のボランティアは、完全にボランティアでしたか?

A13、ボランティアで、出費ないし、その先生の指導案とかを貸してくれるので、授業がこのようにできますっていうのを見て真似ることができることに利点があると思いました。

Q14、この2つを経験して、今後生かしていきたい、生かせて行けると思うことはありますか?

A14、世界が広がる、好き嫌いがわかる、嫌いなものは切っていけばいい。自分の好きなことが発見できました。

Q15、これからチャレンジしたいことは?

A15、院に行きたいと思っています。教えることではなく、言語とししての英語に関心があります。でも民間企業にも興味があるので固まっていません。卒業するまでに英検1級とTOEIC満点取ることが目標です。

Q16、こんな学外学修あったらいいなというものはありますか?

A16、小学校の募集が減ったのが残念です。総合政策との関わりがあるプログラムがあったらいいなと思います。