JICA海外協力隊は、1965年に日本政府の事業として発足した開発途上国でのボランティア事業です。
本学出身の参加者は、協力隊派遣開始2年後の1967年に遡り、累計130名(2023年度末までの実績)が参加されてきたそうです。
本学でのセミナーは、コロナ明け後の久しぶりの開催となり、公益社団法人青年海外協力協会のご協力を得て実施しました。セミナーでは、青年海外協力協会の原浩治さんによる派遣制度のご説明の後、本年ケニアでの協力隊活動(コミュニティ開発)を終えて帰国した、本学卒業生の田中慧さんにも登壇頂きました。
田中さんからは活動地の経済状況を踏まえ、稲作栽培をゼロから導入し、2年間の活動を終えた時には100人規模の方々が稲作に参加されるまでに至ったお話をうかがいました。そして、現地で出会った女子学生から、「稲作で得た収入のおかげで大学で勉強を続けることができた」との感謝を直接聞くことができたとのエピソードも紹介頂き、活動中の困難がありながらも、現地の方々との信頼関係を大事に、充実した2年間を過ごされてきた様子が活き活きと語られました。 また、社会人経験を経て参加した協力隊活動と同時期に大学院にも進学し両立されたお話や、これからの国連ボランティアとしてのチャレンジは、国際協力のキャリアパスを知る機会としても大変刺激的な時間となりました。
本学には国内外での社会貢献活動に関心を有する学生も多くいます。卒業後の中長期的なキャリア形成の過程において、JICA青年海外協力隊という貴重な国際協力の現場経験をできる選択肢が、いつでも開かれていることを強く印象づける機会となりました。