津田塾大学 学外学修・キャリアセンター

活動の始まり

私たちがエジプトと日本での教育支援を行うE.Y Alleyの活動を始めたのは、これまで座学で学んだ事や、課外活動での経験を通して今後の未来を担う子供の教育の大切さを痛感し、自分達が教育促進という形で何か出来ることは無いかと考えた事がきっかけです。団体名は、私たちの名前と次に続く道そして私たちの考える国際協力のあり方の道という思いを込めてalleyをつけました。私たちはこれまでの学生生活において地域開発に関して真剣に考えてきましたが、その中でも今後の将来を担う子供の教育を推進する団体として活動を決意しました。

エジプトで英会話教室をひらく

エジプトでは観光業が主な国の収入源であり、英語が非常に重要であるのに対して特にカイロ以外の地方での全体的な教育レベルの低さ、および英語力の低さに問題意識を持ち、2016年の春休みを使用し、英会話教室を3週間に渡って開講しました。渡航前に日本の英会話教室で授業の進め方などの研修を受け、私たちが講師としてエジプト南部のルクソールで使われていなかった建物の一角を改装し、授業を行いました。近所の子供に呼びかけた結果生徒は30人になり、折り紙や塗り絵、会話などを通した授業をし、学習発表会や修了パーティーも実施しました。生徒が日々口伝えで増え、授業を楽しみに参加してくれたこと、またクラスを超えたつながりを持てたことは私たちにとっても喜ばしいことでした。また、授業では簡単な会話に焦点を絞って繰り返し学習しましたが、半年後、夏に訪れた際にも生徒たちは学習したことを覚えており、3週間という短い期間でも意味のある活動だったということを実感することができました。さらに、生徒に私たちの活動をしている理由や彼らの将来について話をした際にみんなが真剣に話しに聞き入り、今勉強していることが将来どのように役立つのかを考えてもらえる機会となりました。人数が増えすぎてクラスをまとめるのに時間がかかったことや、生徒間のレベルの差にうまく対応できなかった事、また日本の英会話教室での授業のようにクラスを進行する事が生徒全体的な性格の差や、エジプトならではの地域性、特に授業を受ける際の姿勢などが異なりそれに対応する事には苦労しました。

活動を通しての学び

E.Y. Alley では、日本の中高生を対象とした活動も行いました。日本では、自分たちが留学した際に自分の意見を的確に伝えることの大切さと自分たちの意見を発することの未熟さを目の当たりにした経験から、中高生を対象に社会人を交えたディスカッションの機会を提供しました。自分達が大学生であるということもあって中高生に知り合いがいなく、参加者を集めることが難しかったものの、幅広い年代で開講できて意見を出し合えたことや、考えて伝えるという機会提供ができたこと、また参加者の方々が楽しんでくれたことは非常に良かったです。

自分たちで積極的に活動をする事は成功も失敗も踏まえて非常に学びが多く、やりがいもありました。特に時間が豊富にあり、失敗しても影響範囲の限られている学生時代でしかできなかったなので本当にこのような活動ができて良かったと思っています。この経験を通して今後も常に最善策や懐疑心を持つ事を意識しながら生活していきたいです。他の学生にもいろんな機会があると思うので行動力豊かに大学生活を送って欲しいです。