津田塾大学 学外学修・キャリアセンター

2024年4月、新たに設置された学外学修・キャリアセンター長に就任いたしました。微力ではございますが、津田塾生の学びを深めるために尽力したいと存じます。

学外学修・キャリアセンターの前身となる学外学修センターは、2016年に創設されました。その後、学外学修が制度化される中で、その活動もますます定着してきたように思います。具体的には、2017年度に学年暦を4ターム制に変更し、第2タームと夏期休暇期間を「ギャップターム」として学生たちが国内外で学外学修に参加しやすい期間と位置付けました。センターは、国内外のインターンシップ、ボランティア活動及び自主研究などの学外学修への玄関口として、各種プログラムの企画、紹介や、学外で活動する学生たちの事前事後指導ならびに安全管理を担い、津田塾生が学外学修に取り組みやすい環境を整備してきました。現在までに通算1,200人をこえる学生たちが多岐にわたる活動に参加しており、参加学生の4割が一年次から積極的に学外でも学びを深めています。2015年度に文部科学省「大学教育再生加速プログラム(AP)テーマⅣ 長期学外学修プログラム(ギャップイヤー)」の選定校となって以来進めてきた改革が、実を結んでいることの証です。

翻ってみると、境界をこえた学びは本学の伝統でもありました。1871年に、本学の創立者である津田梅子は日本最初の女子留学生の一人として、わずか6歳で日本とアメリカの境界を越え、外の世界で学びました。その学びのスピリッツは今なお津田塾大学に脈々と受け継がれています。在校生がキャンパスを越え、社会全体を「学び舎」として国内外で自主的に活動してきたことは本学の誇れる特徴です。
帰国した梅子が1900年に本学の前身である女子英学塾を創立して以来、本学は日本の女子教育において大きな役割を果たし、時代とともに様々な分野で活躍する女性を輩出してきました。
そして、学外学修センター設置後、大学の津田塾生の活動の場はこれまで以上に広がり、ウガンダの児童養護施設を支援する学生、能登半島で地域活性化に取り組む学生、他に日本人学生のいない海外有名大学のサマースクールで世界から集まった学生たちと学ぶ学生、大企業の課題解決にグループで取り組む学生など、枚挙にいとまがありません。

2024年度にキャリアセンターと統合することによって、1年次から学生の学内外での挑戦を支えてきた学外学修センターの活動は、3年次以降の進路選択支援と結びつき、学生の4年間を切れ目なくサポートできるようになりました。在学中に挑戦してきたことが卒業後の舞台での活躍につながるよう、卒業生や外部団体など学外とのつながりをいかし、今後も一人ひとりに寄り添いながら、学生の支援を行ってまいります。

学外学修センター センター長 大島美穂