海外と日本の両方でボランティアの経験があるそうですが、まず海外について聞かせてください。

大学1年生の夏にベトナムでのボランティアに参加しました。CIEEの説明会が学内で実施されていて、ベトナム以外の他の地域でのプログラムもたくさんあったのですが、私は高校生の時にベトナム戦争のことについて学んで興味を持っていたので、2週間のホーチミン短期ボランティアプログラムに参加しました。

ベトナムでは、孤児院で子どもたちのお世話や一緒に遊んだり、孤児院のいろいろな仕事のお手伝いをしました。一日中子供たちと一緒にいる中で、最初の方はお互い言葉も通じずに、コミュニケーションをとることが難しかったのですが、だんだんと心を開いてくれて、とてもいろいろなことを感じることができた2週間でした。

生活は、いろいろなボランティア団体を通してきている外国人学生達が一緒に住むゲストハウスに滞在しました。私の部屋は韓国人の女の子と中国人の女の子と私の3人で過ごしていたので、ベトナム以外の国の人たちとも交流することができたのが、行く前に想像していた以上の経験になりました。


「良い経験」だけじゃない。少しだけ「強くなる経験」 も

印象的だったこととして、現地の人が外国人がその地域に来て活動することをあまりよく思っていない人もいたみたいで、バスに乗った時にボランティア先から支給されていたバスのチケットがあり、それをバスの方に渡してボタンティア先まで行くという風に過ごしていたのですが、ある時、それを目の前で破られて「これでは乗れないよ」みたいな、ベトナム語が分からなかったのですが、ずっとワァ~と言われてしまったことがありました。その他にもベトナム語が分からない中でカルチャーショックを受けることもありました。ただ、そういう時にもあまり動じない心を得たというか…良い経験だけ出来た方が良いと思いますが、トラブルを経験したことで自分は少し強くなれたかなぁとポジティブに捉えています。あとは、単純に海外に行くとその地域の文化だったり食文化など文化が合わないこともあると思います。私はそれまで日本で快適に過ごしていたので他国に行って新しい文化の中過ごす経験というのは、辛くもあり自分が成長できる機会になったと思います。

日本ではどのようなボランティアに参加されましたか?

MERRY PROJECT(https://www.merrysmileshibuya.online/)というNPO団体と渋谷区が共同し東京オリンピック・パラリンピックに向けた活動 「MERRY SMILE SHIBUYA for 2020というプログラムに参加させていただきました。
渋谷区にある大学の学生たちが自分たちでイベントを企画し、「五輪音頭」という音頭を浴衣を着てステージで踊ったりしました。

Youtubeリンク> 8月25日 開催 「MERRY SMILE SHIBUYA for 2020」東京五輪音頭-2020  

その他、障害を持った方が活動している団体のお手伝いをさせていただいたり、多岐にわたって活動したプログラムに参加をしていました。
実施したのは2018年の大学2年生の8月でしたが、実際の活動はその年の1月位から企画会議や毎月ミーティングに参加して、費用のことや企画をどのように進めていくのかという具体的な企画立案、運営まで様々なことを経験させていただきました。

学外での経験が大学の学びに役立ったことや、自分の将来に影響を与えたことはありましたか。

 

ベトナムでは実際に現地の状況を自分の目で見たり、ベトナムから日本に来ている方の話などを聞いたりしましたが、実際にゼミでベトナム人の技能実習生についての問題を取り扱うこともあったので、現地に行って肌で感じたことから、興味がさらに深まって研究していこうと思いました。卒論でも今その方面のことを書いています。

あと就職する先にも影響を与えたと思います。私は4月から公務員で地元の市役所で働くことになったのですが、私が働く自治体はすごくベトナム人の方が多いのですがサポートする体制があまり整っていないんです。
英語の相談窓口はあるのですが、多言語化がされていないので、英語がわからない方々が相談できないというのが現状としてあったので、そこで自分が役立ちたいと思い、そのことは面接でも、自分が行ったときの経験も交えて話しました。

自分が心地よく暮らせる場所から飛び出してみる

その他の変化としては、ボランティアなどの活動に参加するまでは、自分が心地よく暮らせる場所を好んで過ごしていましたが、海外に飛び出してみたり、何か月もかけて企画を立案や運営するという、結構過酷な状況に自分を置くことで、辛いこともたくさんありますし、心身共に疲れることもありましたが、そういう所に自分の身を置いた方が成長できるということを知ったというのがあります。
それからは自分はこういう風にすれば楽になるなという所から飛び出してみようという心境の変化はあったと思います。

インターンやアルバイトと比べて、ボランティアならではのことがあれば教えてください。また、学外の活動と学業をどのように両立していましたか?

モチベーションや考え方の部分で違うのかなと思います。アルバイトとかだと対価としてお金をもらうので、仕事を与えられたら絶対にやるというのが一般的だと思うのですが、ボランティアってやるもやらないも自分次第ですし、例えば体調が悪いから休んじゃおうかなとか、どこまでやるかもある意味自分次第なところがあると思います。
でもその中でせっかく自分の意志で参加しているのだから、最大限のものを吸収して帰ってこよう、と自分で決めてやる、とことん自分のやりたいとこまでやる部分がボランティアでしか得ることができない経験なのかなと思います。

両立について、ベトナムは大学1年生の第2タームに行ったので授業はなく、特に勉強との兼ね合いが大変なことはありませんでした。
予備校のチューターのアルバイトをしていましたが、どうしても行きたい気持ちを校長に伝えて2週間お休みをいただきました。渋谷区のボランティアは、大学1年生の冬から大学2年生の夏まで長期だったので大学との両立が大変で、毎月ミーティングに向けていろいろ企画を考えたり、直前期になると毎週ミーティングがあったので毎週渋谷に通っていました。
千駄ヶ谷キャンパスなので近くでしたが、一回3時間くらいのミーティングだったので、その時期は授業の課題が出たら課題が出た日になんとか仕上げて、土日に活動の企画を考えたりして乗り切りました。 

 

 

熱量が下がる前に、踏み出してみると意外とどうにかなる

やりたい!と思った時に行動しないと、その熱量が下がってくると、いろいろ考えてしまったり海外だと行けなくなってしまったりもあるので、アルバイトや勉強のことなど兼ね合いを考えるのも大事だと思うのですが、意外と後から何とかやりくりすればどうにでもなると思います。
津田塾大学には第2タームと夏季休暇のギャップタームがあって長期の活動がしやすいしくみが出来ているので、そこをうまく使えばあまり心配ないと思います。

第2タームに海外に行く良いこととして、大きな団体のプログラムなどで他大学の夏休み期間に行くと、日本からの参加者が多くてせっかく海外に行っているのに、結果的にあまり現地の人と話さないままになることがあるみたいなのですが、津田塾の第2タームがほかの大学と被っていないため、私がベトナムに行った時は日本人が誰もいない状況でした。
日本語を話さずに頑張って生活をするので、(コロナが落ち着いてからですが)第2タームを使って海外に行くのはすごく有効な手段だと思います。

活動に参加する中で、印象的な出会いはありましたか。

 渋谷区のボランティアに参加した時は、他大の学生にたくさん出会うことができました。
千駄ヶ谷キャンパスが出来たばかりだったので、あまり他大学の人を知らない状態でしたし、渋谷区の大学の中で横の繋がりが出来ていたところに、新たに津田塾が入っていった感じだったので、一から関係性を作っていかないといけなくて大変ではありましたが、お互い何か月間もかけて企画を作って、辛い中、同じように頑張ってきたので、だんだん大変な部分を共有したり、お互いの大学がどういう勉強をしているか話すようなになって新たなコミュニティで関係性を作っていくことができたのが印象的でした。

隣国に対して持っていた固定概念がお互いに解けた瞬間

ベトナムでの印象的な出会いは、ゲストハウスで同じ部屋にいた韓国人の女の子です。
その子とはいろんな話をして、ベトナム以来実際には会えてはいませんが今もたまに連絡も取り合っています。
あとは、同じゲストハウスの同じ階にいた中国人の男の子です。その男の子にある時、「僕は勝手に日本人は、冷たくて分かり合えないような人ばかりだと思っていた。初めて日本人と話したら全員がそういう人ではないということを知った」と言われたのです。
出会えてお互い変な固定概念が解けて良かったねと話しをして、自分の国の中にしかいないと自分が受けてきた教育やメディアの影響で他国の人に対して変な固定概念がつくことってあると思うのですが、それが解けた瞬間が印象的だったなぁと思います。

これから学外学修に参加する後輩へメッセージをお願いします。

自分の1、2年生の頃を振り返ると、国内や海外でいろいろなボランティアが出来て良かったと思う反面、もっと様々なプログラムを見てより多くのものに参加出来たらまた自分のキャリア選択などに影響があったのではないかなと考えることもたまにあります。
今コロナ禍で参加できるものが限られてくると思うのですが、自分の時間に余裕がある限りいろいろなことにチャレンジをしてほしいです。学外学修センターのホームページやいろいろなものを見て、興味があるものや今までチャレンジしたことが無いものとかも、新たな自分を発見できると思うので、ぜひ今時間があるうちにいろいろなことにチャレンジしてもらいたいなと思います!