2021年度の学外学修

21年度もコロナ禍での活動となりました。対面の講義が制限されるなかで、学生たちにどのように学びを深めてもらうか、大学としても暗中模索が続いています。学外学修センターも、学生たちを海外に派遣できず、国内でも緊急事態宣言発令で一部のプログラムを急遽オンラインに変更することになり、もどかしい一年でしたが、立ち止まってはいられません。学生たちの学びを少しでも前に進められるよう、企業やOGの協力を得ながら、今年度も多くのプログラムを実施しました。

 

課題解決型学習(PBL)では日本航空と繊維商社のタキヒヨーの皆様と連携してプログラムを実施しました。昨年に引き続きオンラインとなってしまったのは残念でしたが、それでも参加学生たちは意欲的にグループワークに取り組んでいました。

日本航空とのPBL3回目となり、今年度は「未来のホスピタリティ」と題したテーマで、参加者は2040年の社会やテクノロジーの発展について調べ、ホスピタリティや航空業界がどのように進化するかを考える課題を与えられ、未来を思い描きながら、現在の困難に立ち向かう航空業界の取り組みについて学びました。プログラムはオンライン開催となりましたが、講師を務めていただいた同社の社員の皆様に、感染状況が若干収まっていた11月にキャンパスにお越しいただいて対面での懇談会を開くことができました。参加学生からは、「中間発表をした後にフィードバックをしてくださり、自分たちに足りないものや良かった点を教えてもらい、自信にも繋がって最終発表の結果がダメでも後悔のない発表を行うことが出来た。今まで自信がなかった自分に自信を与えてくれる講座だった」とのコメントが寄せられました。

 

タキヒヨーとのプログラムでは、アパレル業界におけるリサイクルの課題について、Z世代の意識調査を実施しました。同社がグアテマラで行っているアップサイクルプロジェクトを題材に、10人の学生たちがWebアンケート調査を設計、実施、分析を行いました。

近年注目を集めている洋服の大量廃棄の課題と対策について理解を深めると同時に、仮説を立てて検証する調査手法についても学ぶプログラムとなりました。参加した学生からは、「調査の大変さを実感しました。この経験は今後の授業や将来でも必要になってくる力であると思うので、今回1年生の時に経験ができてよかった」という感想が寄せられました。

日本航空PBL

タキヒヨーPBL

インターンシップやボランティアでの活動

インターンシップについては、パソナグループ、富士通クラウドテクノロジーズ、米国のNPO法人Dallas Japanese Career Women (DJCW)と連携してプログラムが実施できました。パソナグループは、学外学修センターが開設された当初から学生たちを受け入れていただいています。今年は対面でのプログラムが2年ぶりに実施でき、7人の学生たちが同社社員のご指導の下で業務体験をしました。
 
 
富士通クラウドテクノロジーズとは初めての連携となりました。コロナ禍によって実施が1年延期となりましたが、今年度オンラインで18人の学生が参加しました。アプリの企画・開発を体験する6日間のプログラムで、初めてプログラミングを体験する学生に対しても丁寧に指導いただきました。

21年は東京オリンピックが開催された年でもありました。オリンピックは無観客開催という異例の事態とはなりましたが、本学の学生たちはパラリンピック期間中に日本アンチ・ドーピング機構(JADA)のPLAY TRUE Creator(ボランティア)として参加することができました。JADAで活動しているオリンピアン、パラリンピアンの方たちと共に、スポーツの価値、アンチ・ドーピングについての啓発を行う活動で、学生たちはスポーツとグローバルをかけわせた貴重な体験をすることができたようです。(学生による体験談 https://offcampus.tsuda.ac.jp/case18.html

 

FJCTインターンシップ

DJCWインターンシップ

パソナ・グループ インターンシップ

NHKとの特別講座 

 

今年度はNHKと連携して特別講座を開くこともできました。

NHK Eテレの番組 「ねほりんぱほりん」を担当されているディレクターの山登さんをお招きし、題材として社会課題を扱うメディアの役割や課題について講演いただきました。対面、オンラインあわせて約120名の学生が参加しました。(キャンパスレポート参照 https://www.tsuda.ac.jp/student-life/campusreport/2021/20211020.html

インターンシップやボランティアの機会が限られるなか、「予習」としてメディアから社会課題を学び、且つ番組制作の裏側を知ることができた貴重な機会でした。対面でもオンラインでも多くのコメントや質問が寄せられ、予定時間を超えても山登さんとやりとりしている学生たちの姿が印象的でした。

NHKとの特別講座 

OGとの交流

 今年度は卒業生とのつながりも更に深められました。

昨年に引き続きオンライン・トークセッションを開催しました。卒業生を含む社会人から学生時代の経験からキャリアの話まで聞ける機会を4回設け、計約200人の学生が参加しました。映像翻訳家としてアメリカで活躍されているアーキン由紀子さん、世界各地の駐妻(パートナーの海外転勤に帯同されている方たち)の交流を促進されている三浦さん、鈴木さん、NTTドコモでキャリアを積まれている久田さん、現在大学院生の田中さんと、バラエティに富んだ登壇者の皆さんから貴重なお話を聞くことができました。オンライントークセッションについては センターのFacebookページでも概要をお伝えしています。

https://www.facebook.com/tsudaoffcampus

 

今年度は卒業生との交流に関して新たな展開もありました。本学で2010月に公認OG訪問プラットフォームとして導入したビズリーチキャンパスを活用し、就活に囚われずにOG、からアドバイスをもらいながら自分を磨く「ワタシの未来ワークショップ」(学生生活課との共催)を実施し、1年生から3年生までの約40人が参加しました。(実施レポート参照 https://www.tsuda.ac.jp/student-life/campusreport/2021/220128-1.html

学生たちは、自分の強みや伸びしろをOGとの対話によって理解し、伝える力を鍛えるワークを行い、ビズリーチキャンパスに登録いただいているOGへのオンライン訪問を実践しました。学外学修を予定している学生たちも、インターンシップやボランティアをする際に伝える力が問われます。後輩思いのOGたちから温かい助言を得て、「失敗しても大丈夫」という自信をつけてこれからの学生生活を過ごしてもらえるためのきっかけにできたと思います。学外学修センターは、これからも卒業生とのつながりを活かしながらプログラムを進めていきたいと思います。

ワタシの未来ワークショップ

その他オンラインでの学び

 

昨年度導入した映画配信サービス「Cinema de 学外学修」も継続しました。登録者も着実に増え、221月時点で1,300人が登録しています。17作品中、「ザ・トゥルー・コスト」、「バベルの学校」などが人気作品となっています。大学の講義で同サービス内の映画を視聴し、その後関連するテーマの学外学修に参加する学生もでてきており、良い循環が生まれています。

 

21年度は映画に加えて電子図書サービス「ライブラリエ」も試行的に開始しました。同サービスでは、在校生は電子図書を無料で閲覧できます。今年度は、大学の学びを補完し、学外学修のヒントを得ることのできる岩波新書などの書籍約200冊を厳選しました。現在約350人が利用し、「女の一生」(伊藤 比呂美著)、「プラスチックの現実と未来へのアイデア」(高田秀重監修)、「 英語で話すヒント」(小松 達也著)などの作品が頻繁に貸し出されています。  

映画配信や電子図書の貸し出しは、コロナ禍を機に導入しました。外出が制限された学生にとって学びの幅を拡げられたと思います。これからも創意工夫を重ねていきます。